愛車ZZ-R400ちゃんの電圧計が久しぶりにおかしな反応を示しました。
エンジン回転を上げても電圧が上がらない。
嗚呼、いつものあれですか。
帰宅してレギュレータを確認すると、コネクタが黒焦げに。
さらにオルタネーターも確認すると、こちらのコネクタも黒焦げに。

老朽化により配線も劣化しているし、以前焦げたところを切って継ぎ足したりしているし、
ここは交換しか無いかと。


焼けたコネクタと、メインハーネスのビニールテープをめくって、オルタネーターから
レギュレータ/レクチファイヤに繋がる黄色い線3本を新品(エーモンの2sq)に交換しました。
ついでに、他のレギュレータ配線も、メインハーネスの分岐部分から交換。
幸い、レギュレータ側に焦げがないので、多分大丈夫
(確認したけどショート、断線は無さそう。マニュアルで使用しているテスターがアナログで、
手持ちのテスターと動きが違うので、断言はできず・・・)。

で、再度充電系統をチェックします。
・オルタネーターの断線無し
・オルタネーター出力電圧45V以上でOK(良かった・・・生きてる・・・)
・バッテリー端子間電圧14〜15V・・・15.2Vで高めNG

 バッテリー端子間電圧が高いのは以前から気付いていて、昨年交換したバッテリーは
ちょっと膨らんでいました。原因も何となく分かっていて、バッテリーからイグニッション

スイッチに行った電圧がレギュレータに戻ってくると下がっています(略図を書いてみました)。






キーシリンダー側の抵抗を測定してもほぼゼロ。一応、キーシリンダー側のコネクタ端子を

全交換してみましたが、変化なし。

これを解消するにはキーシリンダーを交換するか、分解するしか無いのですが、
カワサキさんは防盗対応で、キー周りに締め付けると折れるボルトを使用しているようで、ボルトを外すには
破壊するしかありません。という訳でずっと後回しにしてきましたが、この度、決行してみました。

ボール盤なんて持ってないので、電動ドリルに1.5mmのドリルを取り付け、なるべく真っ直ぐ

グリグリ掘っていきます。ネジ径が大体M4だと思ったので、だんだん太いドリルで掘ったら

頭が取れるかな、と思ったけど取れず。100円の棒ヤスリ突っ込んだら折れる。
最後はマイナスドライバーを開けた穴の中心にカチこんでみたら溝ができたので、

何とか回転して取り出せました。




開けたら接点を耐水ペーパーで磨いてみました。
一応、防錆のため、薄くシリコングリスを塗布(これは議論の余地ありですが)。



その他メカ部にもシリコングリスを塗布(普通のグリスだと暑い時垂れてきそうなので)。



2個中1個の穴はメガネになっちゃったけど、ネジは締まるので使えそう。

あと、前オーナー時に盗まれそうになったのか、断線していた部分が有ったので、ぶった切って再度半田付け。
だいぶ短くなっちゃいましたが、元々少し長さに余裕が有ったので、大丈夫そうです。


ホームセンターでM4のビスを買って締め込みました。錆びると嫌なのでステンレス。



復元して、エンジン再始動の結果、バッテリー端子間電圧 14.8Vとなり、規定内に。良かった・・・。



キーの回転もスムーズになりました(キーが摩耗してるのでちとコツが要りますが)。



さてここで、今回配線が焦げた理由を色々考えるのですが、良く分からないんですよね。
電子工作は好きだけど電気の理屈には疎いもので・・・(汗。

関係ありそうな事を幾つか挙げると、


1.コネクタのカシメ不良

 配線が焦げると、そこを切って新しい端子をカシメるのですが、カシメる部分の銅線の表面が

汚れていると接触不良になりそう。前回適当だった気もするので、今回は汚れを拭き取ったり、

ヤスリで削ったりしてからカシメてみました。


2.配線の劣化による発熱
 銅線自体が劣化して、抵抗が増しているようです。同じ線上でも、車両前方で測る電圧と、後方で測る

電圧が結構違います。オルタネーターの電流は結構大きいと思うので、それが発熱要因になっている可能性も。

今回交換したのは車両側だけで、オルタネーター本体側は焦げた部分を少し短く切っただけなので、本当は

そっち側も交換するのが理想。(オルタネーターは油に浸かっている)
 
3.オルタネーターコネクタの固定位置
 配線を作り直したので、サービスマニュアルをよくよく見直すと、コネクタの固定位置はフレーム内の左側に下向きに、とあります(固定する場所はないのでぶら下げておく感じ)。配線の長さがだいぶ余るし、クランクケース上部に丁度いいクランプが有るので、そこに固定していたのですが、走行中は80度以上になるので、ココはマズかったかな、と言う感じです。冷える要素ないですからね。ただ、位置を移動したところで、熱いものは熱い。あまり関係ないかも。
(しかしZZ-R400はフレーム内に色々ぶら下がってて美しくない・・・(;´д`)トホホ…)


4.オルタネーター負荷増大
 充電電圧が高くなっているので、オルタネーター負荷が増大、レクチファイヤが交流→直流変換する電力が増え、発熱も増大。結果、コネクタや配線が熱せられて焼損。
これが本命なのかな、と思いますが、どうでしょう。

 その後の給油で、ぬあんと燃費が向上!!(19km/l→20km/l)バイク復活2年位ずっと19km/l以上行けなかったので、これはオルタネーター負荷が減ったんだな、と思います。

たまにコネクタチェックしてますが、今の所問題なし。
旧車で電圧がおかしくなっている方、イグニッションスイッチの点検もオススメです。